暗号資産(仮想通貨)に興味・関心を持ちはじめた方は「イーサリアム」という言葉を聞いたことがあるでしょう。
「イーサリアム」は取引時価総額がビットコインに次ぐ2位の、非常に人気の高い暗号資産(仮想通貨)です。 ※2021年7月時点
(引用元:Coin Market Cap)
でもイーサリアムに興味・関心がある方の中には
聞いたことあるけど、名前を知っているだけでよくわからない(汗)
だからイーサリアムについても。もっと詳しく理解しておきたい!
という疑問や悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか?
この記事は、そんな仮想通貨(暗号資産)の初心者のあなたのために書きました。
この記事の結論
- イーサリアムは仮想通貨ではなくプラットフォームの総称
- 独自トークンの発行やスマートコントラクトなど特徴的な点が多数あり成長期待が高い
- イーサリアムの取引をはじめるならおすすめは「Coincheck(コインチェック)」
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この記事を読めば、イーサリアムの仕組みや特徴、買い方について理解できます。
そしてイーサリアムを理解することで、きっとあなたの投資活動の可能性が広がることでしょう。
イーサリアム(Ethereum/ETH)とは?
(画像引用元:Ethereum公式サイト)
イーサリアムとは「イーサリアムプロジェクト」というブロックチェーン技術を応用したプラットフォームの名称です。
(仮想通貨の名称ではありません! 詳細は後述します。)
カナダ人のヴィタリック・ブテリン氏によって開発されました。(インタビュー動画は以下です)
このイーサリアムプロジェクトで使用される暗号資産(仮想通貨)を「Ether(イーサ、またはイーサ―)」と呼びます。
国内外問わず多くの仮想通貨の取引所で取り扱われ人気を集めています。
そんな注目度の高いイーサリアムについて理解しておくことは、今後あなたが仮想通貨を取引する上で役立つはずです。
ではさっそくイーサリアムの特徴を見ていきましょう。
イーサリアム(Ethereum/ETH)の特徴
プラットフォームである(通貨ではない)
まず特徴の1つ目は、イーサリアムとは分散型アプリケーション(decentralized Applications、略称: dApps )を構築するための開発環境を提供するプラットフォームである点です。
イーサリアムとは通貨(コイン)の名称ではないのです。
プラットフォームとはさまざまなサービスを動かすための基盤となるもののことをいいます。
いわばパソコンやスマートフォンのOS(オペレーションシステム)のような役割です。
イーサリアムというプラットフォームをもとにしてさまざまな通貨やサービスを形成できるのが、イーサリアムの魅力の1つといえます。
”イーサリアム”と”イーサ”との違いとは?
「イーサリアム」とはプラットフォームの名称です。
このプラットフォーム上で、開発者たちがゲームのアプリや通貨などを作ることができます。
この「イーサリアム」上でアプリや通貨を作るときにデータ処理のエネルギー代(GAS feeやガス代とも言います)が発生します。
これが「イーサ」なのです。つまりプラットフォームの利用料(手数料)の役割を果たしているものです。
そしてこのプラットフォーム利用料自体を通貨のように取引・交換できるようにしているので「イーサ」は暗号資産(仮想通貨)のひとつと扱われているのです。
この「イーサ」はイーサリアム内で使用されるのはもちろんのこと、他の仮想通貨交換所を通じて広く取引可能になっています。
実際にイーサリアムをベースとした仮想通貨やゲームなどのサービスは続々と誕生しています。
たとえば近年、非常に注目を集めている「NFT(非代替性トークン)」もこのプラットフォームを利用して誕生しています。
【関連記事】『NFTって何?と思った人が最初に読むページ|NFTの仕組みと将来性』
イーサリアムは単に価値交換だけを目的とした通貨としての役割だけでなく、多くの通貨やサービスの基盤となることを目的としているのです。
独自のトークンを発行できる
特徴の2つ目は、独自のトークンを発行することができる点です。
トークンとは?
トークンという言葉自体はさまざまな文脈で使われることがあり明確な定義はありません。
仮想通貨業界では一般的に「既存のブロックチェーン技術を利用して発行された暗号資産(仮想通貨)」のことを指します。
これは先述のように「イーサリアムはプラットフォームである」からこそできることです。
トークンはブロックチェーン上で発行された独自コインのようなもので、個人でもイーサリアムを利用して発行することができます。
イーサリアムが基盤となっているトークンは、400種類以上あると言われています。
実際、これまで以下のようなトークンが発行されてきました。
たとえばイーサリアム上で開発された「OMG Network」では、銀行口座を持たない人も利用できるスマホ決済システム「omise GO」というサービスが生まれています。
そしてこのネットワークで使用できる仮想通貨「OMG(オーエムジー)」は、Coincheck(コインチェック)などの仮想通貨取引所で売買できるようになっています。
【関連記事】『仮想通貨OMG(オーエムジー)の特徴と将来性』
また、イーサリアム上で発行するトークンには共通規格があり、代表的なものにERC20(Ethereum Request for Comments:Token Standard#20)が挙げられます。
ERC20を使ってトークンを発行することで、イーサリアムの基本的な機能を利用できたり対応しているウォレットで一元管理できたりするなどのメリットがあります。
契約を自動で執行できる(スマートコントラクトの仕組み)
3つ目の特徴は、イーサリアムは「スマートコントラクト」という技術を利用しており、契約を自動で執行できる仕組みを持つことです。
スマートコントラクトとは?
スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上で契約を自動的に実行させる仕組みのことです。
契約に第三者の介入を必要としないので、契約にかかる時間とコストを削減できるというメリットがあります。
ブロックチェーン上で契約をプログラム化できるのが、大きな利点となっています。
通常、契約には第三者が介在しお互いの信頼がないと成立しません。
しかしイーサリアムのスマートコントラクトを使うと、第三者不在で自動的に契約をプログラム化できるのです。
スマートコントラクトは、あらかじめ取引内容を決め自動的に取引が実行されることで業務効率を格段に上げることができます。
このようにスマートコントラクトは、契約を簡素化したい不動産業界や保険業界をはじめ多くの産業でのデジタル化を進める強力なツールになると期待されています。
ICOによく利用される(通貨としての汎用性が高い)
4つ目の特徴は、ICO(イニシャルコインオファリング)によく利用される点です。
ICO(イニシャル・コイン・オファリング)とは?
ICO とはイニシャル・コイン・オファリング(Initial Coin offering)の略で、暗号資産(仮想通貨)の新規発行時の資金調達方法の1つです。
取引所に上場する前に告知を行い、賛同者から開発・運営に必要な資金を集める手段です。
株式会社が上場するときに投資家に株式を配る代わりに、ICOではトークンと呼ぶ "デジタル権利証" を配り資金調達するのですね!
※通常のIPOには議決権付与が伴いますが、ICOでは議決権に相当するものがないことが相違点です。
ICOでは、発行元は集めた資金で仮想通貨の開発を行います。
投資家はプロジェクトが提供するサービスを利用したり出資した仮想通貨の価格上昇により、自己資産を増やすこともできます。
このICOの際によく使われるのがイーサリアムなのです。
少し大げさですが、ICOの分野におけるイーサリアムは法定通貨における米国ドルのような基軸通貨としての役割を持っていると言えるでしょう。
汎用性が高いこと(いろんな場面で使えること)が、人気や価値を高める基盤になっているのです。
通貨発行量上限がない
ビットコインには2100万ビットコインという上限が決められているのとは対照的に、現状イーサリアムの通貨発行量上限は決められていません。
ただし上限の決まっていない通貨も多くあるので、イーサリアムだけが特別というわけではありません。
発行量の上限がない仮想通貨については、希少性が下がる可能性がある点に注意が必要でしょう。
発行量が決まっていないと、追加発行に伴って1枚あたりの価値は次第に下がってしまう可能性が考えられます。
不景気の日本が円紙幣を刷ってインフレ(お金の価値が下がり相対的にモノの価値が上がること)になるとの同じ現象が起こり得るということです。
ただし今後上限が決まる可能性もあります。
イーサリアムはアップデートを繰り返している通貨であるため今のところ可能性は低そうですが、今後上限が決まる可能性もゼロとは言い切れません。
スマートコントラクトの強化や安全性の向上を目指してアップデートが行われる中で発行量の上限が定められることもあるかもしれませんので、日々のイーサリアムのニュースなどの動向に注視しておくのが良いでしょう。
最新情報の収集には以下のサイトを活用してくださいね!
マイニング報酬の仕組みが変わる可能性がある
現在、イーサリアムの採用しているマイニング方式はProof of Work(プルーフ・オブ・ワーク)です。
Proof of Workはビットコインと同じマイニング方式で、簡単にいうと一番最初に難しい計算を解いた人に対して報酬が支払われる方式です。
この方法は問題点を指摘されています。
それはエネルギーの大量消費による二酸化炭素排出、環境破壊です。
マイニング報酬を得るための計算のスピード競争に勝つには、コンピューターの大量な電力消費が伴うからです。
その解決策として検討されているのがProof of Stake(プルーフ・オブ・ステーク)という仕組みです。
Proof of Stake(プルーフ・オブ・ステーク)とは?
Proof of Stake(プルーフ・オブ・ステーク)とは、コインの保有量や保有期間によって発言力が変動するように設計されたアルゴリズムのことです。
コインの保有量が多く、保有期間が長いほど報酬を得やすい仕組みになっています。
ビットコインが採用しているProof of Work(プルーフ・オブ・ワーク)と違って、膨大な電力やマイニング機器を必要としないことがメリットとされています。
つまりマイニング報酬を得るための競争軸が「計算スピード」から「コインの保有量や保有期間」に変わることで、スピード競争に伴う弊害である環境破壊を無くそうという仕組みです。
イーサリアムはより環境にやさしい方法であるProof of Stake(プルーフ・オブ・ステーク)の採用に向け動いているとされています。
世界中で環境保護の意識が高まる中、こういった点もイーサリアムが長期的に成長し続けると期待される要因のひとつになっています。
アンチ・ビットコインの意識が高まりつつあるのですね。
データ処理が早くて便利
ブロックチェーン技術を利用しているイーサリアムは、データ処理を行うとき「ブロック生成」という手順を踏みます。
「ブロック生成」が完了してはじめて、取引が完了することになります。
ビットコインのブロック生成時間が平均して10分程度なのに対して、イーサリアムは約15秒程度と短くなっています。
イーサリアム独自のマイニング方法を採用することで、セキュリティを高めつつブロック生成時間の短縮を実現しています。
ブロック生成時間が短いと送金時間が短いなどユーザーの利便性が高いというメリットがあります。
補足:イーサリアムの歴史とイーサリアムクラシックとは?
ここでは少しだけイーサリアムの歴史を振り返ります。
なぜなら仮想通貨初心者の方の多くが「何これ???」と思う点を解説しておきたいからです。
それは「イーサリアム」と「イーサリアムクラシック」の違いについてです。
以下の画面を見れば「同じ”イーサリアム”って付いているけど、なんで?」や「どんな違いがあるのかな?」と思うのではないでしょうか?
イーサリアムとイーサリアムクラシックという2つの仮想通貨を誕生させた1つの事件を振り返りましょう。
THE DAO 事件(イーサリアムクラシック誕生の経緯)
2016年6月に発生した「THE DAO 事件」は、もともと一つのコミュニティで運営されていたイーサリアムを2つに分裂させました。
「THE DAO」はイーサリアムのスマートコントラクトを利用したベンチャーキャピタルの運営を行うことを目的としたプロジェクトでした。
プロジェクト名称は「Decentralized Autonomous Organization(自律分散組織)」の略であり、そのプロジェクトで使用されたトークン(通貨)が「DAO」です。
プロジェクト名称に込められた思いの通り「THE DAO」は、分散型の組織運営による投資ファンドを目指しました。
一般的なファンドは特定の運営母体(ファンドマネージャーなど)が投資先を決定し、利益を出資者に配分します。
それに対して「THE DAO」では、イーサリアムをベースとして発行された通貨「DAO」の保有者が投資先を決定する投票に参加できるのです。
この画期的なプロジェクトには世界中の投資家から注目が集まり、ICOでは当時歴代最高額の150億円以上の調達に成功しました。
ICOとは?
ICO とはイニシャル・コイン・オファリング(Initial Coin offering)の略で、暗号資産(仮想通貨)の新規発行時の資金調達方法の1つです。
取引所に上場する前に告知を行い、賛同者から開発・運営に必要な資金を集める手段です。
株式会社は証券取引所に上場(IPO/イニシャル・パブリック・オファリング)することで投資家から資金を集めます。
しかし問題はその直後に起こりました。
「THE DAO」から364万イーサ(当時のレートで約65億円分)が盗み出されてしまったのです。
イーサリアムのコミュニティではこの事態への対応策を巡って様々な意見が出されました。
まずコミュニティーの大半が支持したのは、取引記録に変更を加えるアップデートを行いイーサリアムが盗まれていなかったことにするという対応策です。
被害者にイーサリアムを戻し、盗まれたイーサリアムは利用できないようにする措置でした。
一方この対応策は通貨の信用を支える価値記録(取引記録)の不変性を無視する行為であり、通貨の信頼性を損なうという反対意見も出ました。
最終的には前者のアップグレード(=過去に遡って取引記録を変更する方法)が決行されることで、「THE DAO事件」は終結しました。
このアップグレードを仮想通貨の世界では「ハードフォーク(分岐)」と言います。
ハードウォーク(分岐)とは?
ハードフォーク(分岐)とは、暗号資産(仮想通貨)のシステム仕様を変更させる方法です。
機能の改善を目的として行われます。
ハードフォーク(分岐)の実施後は、古いルールのブロックもそのままチェーン状に伸びていきます。
その結果、新旧のブロックがまるで食卓で使うフォークのように枝分かれするので「ハード ”フォーク” 」と呼ばれます。
このハードウォークによって新たに生まれたのが、現在の「イーサリアム」に発展しました。
一方これに賛同できなかった者は、アップデートを行うことなく既存のイーサリアムのネットワークに残りました。
彼らは「コードは法(Code is Law.)」であるとする価値記録の不変性を貫く従来の方針を引き継ぐために、中心的なコミュニティから分裂することになりました。
これが 2016年7月に誕生した「イーサリアムクラシック」です。
”取引記録の変更をすべきか? それとも、すべきではないか?”
この思想の違いが生んだ分裂により、2つの暗号資産(仮想通貨)が今も残り続けることになりました。
イーサリアムクラシックの特徴
イーサリアムクラシックは、基本的にはイーサリアムと同様の機能を持っています。
しかし、いくつかの点で異なる特徴があります。
その1つ目は、発行数に上限があり減少期を定めている点です。
イーサリアムクラシックの発行上限は約2億1000万枚で、500万ブロックごとにマイニング報酬が20 %ずつ減少します。
また2つ目は、目的の違いです。
イーサリアムは分散型アプリケーションを形成するためのプラットフォームです。
このプラットフォーム上で様々なゲームや通貨を誰でも自由に生み出せることを目指しています。
それに対してイーサリアムクラシックは、IoT(インターネットオブシングス)への活用などを目的としています。
モノとモノをインターネットでつなぐことで生活を便利にするIoTの分野で活用される仕組みを提供することを目指しています。
イーサリアムとは目的や目指す方向性が異なるのです。
このように思想や理想とする世界の違いによって、複数の通貨が併存・乱立しているのが仮想通貨の世界の特徴ですね、
イーサリアム(Ethereum/ETH)を購入するには?
ここまで読んで下さった方は、イーサリアムのことをもうだいぶ理解できてきたのではないでしょうか?
次は購入することを検討する段階に入りましょう。
イーサリアムを購入するには、イーサリアムを取り扱いを行っている取引所を利用するのが一般的な方法です。
国内外問わずイーサリアムはビットコインと並んで知名度の高い通貨なので、取り扱っているところも多いです。
仮想通貨を売買する際には、投資スタイルや取引所の使いやすさなど自分に合ったところを選ぶようにしましょう。
その中でも、私がおすすめするのはCoincheck(コインチェック)です!
おすすめする理由は、
- アプリの見やすさや使いやすさに定評があり初心者から上級者まで誰でも使いやすい!
- ビットコインの他、取り扱い通貨が多いため様々な仮想通貨に分散投資しやすい!
- もちろん、イーサリアムを扱っている!
Coincheck(コインチェック)は簡単な手続きで口座を開設することができて、すぐにイーサリアムを購入することができます。
隙間時間や外出中なども値動きのチェックや取引をサクッとしたいサラリーマンの方などにはピッタリです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
イーサリアムは多くのトークンやサービスでの活用が進んでおり、魅力も将来性も高いことが理解頂けたかと思います。
イーサリアムはアルトコインの(ビットコイン以外の仮想通貨)中でも特徴が分かりやすく、非常に人気の高い暗号資産(仮想通貨)です。
イーサリアム自体は開発プラットフォームであるため、イーサリアムを土台としたトークンやサービスが増えるに伴って今後イーサリアムの通貨(イーサ)のニーズが高まるという期待も持てます。
数ある仮想通貨の中でも、イーサリアムは今後も注目に値する通貨でしょう。
興味がある方はさっそく購入を検討してみてはいかがでしょうか?
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