”デジタルゴールド”と呼ばれるビットコイン(BTC)に対して、”デジタルシルバー”と呼ばれる通貨があることをご存じですか?
そうです。
その通貨こそが、今回解説するライトコイン(LTC)なのです。
この記事で解決できるお悩み
- ライトコイン(LTC)って何だろう? 詳しく知りたい
- ライトコイン(LTC)に投資すべきかどうかの判断材料がほしい
この記事の結論
- ライトコイン(LTC)はビットコイン(BTC)から派生して誕生した暗号資産(仮想通貨)
- データ処理スピードが速くコストが安い、少額決済に適した通貨
- 決済サービスの普及や半減期により値上がりが期待できる
この記事を最後まで読めば、ライトコイン(LTC)の特徴や将来性が理解できるはずです。
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ライトコイン(LTC)とは?
(画像引用元:Litecoin公式サイト)
ライトコイン(LTC)は、2011年10月にビットコイン(BTC)から派生して誕生した暗号資産(仮想通貨)です。
元GoogleエンジニアのCharlie Lee氏により開発されました。
ビットコインがデジタルゴールド(金)であれば、ライトコインはデジタルシルバー(銀)であると言われます。
これには開発者の「ビットコインを凌駕する存在ではなく、ビットコインの欠点を補う存在になりたい」という思いがあります。
金は非常に高価で簡単に購入することはできませんが、銀は金よりも安価に購入することができる身近な存在です。
”金であるビットコインを手に入れられない人でも日常的に気軽に使える通貨” を目指しているのが、ライトコインなのです。
世界初の仮想通貨は、2009年に生まれたビットコインです。
ライトコインは、その後に誕生した「史上2番目の仮想通貨」なのです。
長い歴史をもつライトコインは、世界中に数千以上もあるといわれる仮想通貨の中でも高い人気を誇ります。
ライトコインは、すべての暗号資産(仮想通貨)のなかで「市場占有率は0.55%」、「取引量は16位」という上位に位置しています。
※2021年9月3日16時頃の時点、ともに時価総額ベース。
(引用元:Coin Market Cap)
ライトコインの開発目的は、ビットコインが抱えるトランザクション(取引)処理の問題解決です。
ビットコインは取引件数がおおくなることで、処理に時間がかかってしまう問題を抱えています。
この問題の解決のため高速な決済を想定して設計され少額決済に適した仕様になっているのが、ライトコインなのです。
またライトコインは、ビットコインをベースに開発されたという経緯から、技術や仕組みの面でビットコインと共通する点が多数あります。
たとえばブロックチェーンを用いた非中央集権型の管理・運営を行っている点は、ビットコインと同様です。
ほかにも、マイニングによって採掘され、その際の取引承認ルールに「PoW(Proof of Work/プルーフ・オブ・ワーク)」を採用している点もビットコインと同じです。
一方でライトコインは、ビットコインの弱みを補うための機能も備えています。
ビットコインとは異なる技術や仕組みもあるのです。
このあと、その特徴を詳しく見ていきましょう。
ライトコイン(LTC)の特徴
ライトコイン(LTC)は以下3つの特徴があります。
- 発行枚数の上限が高い(ビットコインの4倍)
- 処理が早い(ビットコインの4倍)
- ライトニングネットワーク導入の可能性
このあとこれら3つの特徴について、ビットコインとの違いに着目しながら順番に解説します。
発行枚数の上限が高い(ビットコインの4倍)
ビットコインの発行上限2,100万枚に対してライトコインの発行上限は8,400万枚で、その数はビットコインの4倍です。
これはライトコインが日常的な少額かつ高速決済に使われることを前提にしているためです。
発行枚数が少なすぎて、一部の人たちしかライトコインを保有できない状況にはならないようにしているのです。
たくさんの人に行きわたらせることができるよう、発行枚数の上限は高く設定されています。
処理が早い(ビットコインの4倍)
ライトコインのトランザクション(取引)処理速度は、ビットコインと比較して4倍ほど速くなっています。
ビットコインは1ブロックあたりの処理に約10分掛かりますが、ライトコインの場合は約2.5分という早さで済みます。
これはライトコインが、ビットコインの抱える「スケーラビリティ問題」を解決するための技術を導入しているためです。
スケーラビリティ問題とは?
取引量が増えることでブロック容量に対して取引データ量が多くなりすぎ、取引の処理スピードが低下する問題のことです。
決済・送金処理に遅延が生じ、手数料が高騰する要因になります。
ビットコインは、人気が高まり使用する人が増えるに伴い「送金に時間がかかる」「手数料が高くなってしまう」という問題が生じやすくなっていたのです。
もともと法定通貨よりスピーディーな送金や決済ができることが特徴である暗号資産(仮想通貨)なのに、これでは本末転倒です。
ライトコインはこの問題の解決のため、「Segwit(セグウィット)」という技術をビットコインに先駆けて実装しています。
Segwit(セグウィット)とは?
取引データを圧縮してブロックの空き容量を増やすことで、1つのブロックでより多くのデータ処理を可能にする技術です。
SegWitは「Segregated Witness」の略称で、「Segregated:分離された」「Witness:証明」という意味です。
ここでいう証明とはブロックチェーン上に記録される電子署名のことを指し、この電子署名情報をブロックとは別に(分離して)保存することで取引データの圧縮を実現しています。
これによりライトコインは送金や決済のスピードが早く遅延が起こりにくいだけでなく、取引手数料が安いというメリットがあります。
ライトコインはスピード面でもコスト面でもビットコインより優位性があり、私たちユーザーにとってより便利な決済通貨なのです。
ライトニングネットワーク導入の可能性
今後、ライトコインにはライトニングネットワークの導入が本格的に進む可能性があります。
ライトニングネットワークとは?
ライトニングネットワークとは、取引自体はブロックチェーンの外で行い取引の最初と最後のみをブロックチェーンに記録する仕組みです。
最初と最後の取引記録だけが必要で毎回の取引記録は必要がないため、ブロックチェーンの負荷を軽減できます。
このライトニングネットワークは、先ほど解説した「SegWit」を採用することで導入が容易になる技術です。
「SegWit」を実装しているライトコインは、2018年にライトニングネットワークの運用実験に成功しており今後本格的な導入が進むと見られています。
この仕組みが本格的に導入されるとさらなる高速決済が可能になり、また取引におけるコスト(手数料)も低くなると考えられます。
ライトニングネットワークの導入によりライトコインが今以上に便利になり、日常的に利用できる通貨になる日も近いかもしれません。
ライトコイン(LTC)の将来性
今後のライトコイン(LTC)の価格動向を左右するであろう主な要素は以下の3つです。
- 決済サービスの普及
- 決済サービス以外での活用拡大
- 半減期
それぞれの内容を順番に見ていきましょう。
決済サービスの普及
ライトコインは元々実用化を重視して開発されており処理スピードが早く取引手数料が低いことから、決済用通貨に適しています。
ビットコインよりも使いやすく実用性に優れているため、暗号資産(仮想通貨)が決済手段として普及する世の中になればビットコイン以上に一般に浸透する可能性も高いでしょう。
すでに企業との連携は進んでいます。
たとえば米大手決済サービスのPaypal(ペイパル)では、複数の暗号資産(仮想通貨)を決済手段として利用できるサービスを開始しています。
(画像引用元および参考記事:『米ペイパル、暗号資産での支払い開始 数カ月で対象拡大へ』)
また海外では大手コンビニエンスストアのサークルKは、北米で複数の暗号資産(仮想通貨)と現金を交換できるATMの設置を進めています。
(画像引用元および参考記事:『サークルK、仮想通貨のATMを北米店舗に大規模設置 Bitcoin Depotと提携』)
上記2つの事例とも、ビットコインやイーサリアムといった人気の通貨に加えてライトコインも取り扱っています。
このように私たち一般の生活者が買い物など日々の生活の中でで暗号資産(仮想通貨)を利用する環境は、着々と整いつつあります。
今後ライトコインを決済手段として採用する企業がさらに増えると、ライトコイン決済の普及は加速し通貨の価値はより高まることが期待できるでしょう。
決済サービス以外での活用拡大
ライトコインは、決済以外の用途も拡大しようとしています。
2021年9月にライトコイン財団は、分散型トークン作成プラットフォームの「OmniLite(オムニライト)」の立ち上げを発表しました。
リリース記事:『ライトコインが進化、「OmniLite」でNFTなど作成可能に』(Coin Post 2021年9月7日付)
「OmniLite(オムニライト)」では、
- 暗号資産(仮想通貨)の発行
- NFT(非代替性トークン)の発行
- スマートコントラクトの作成・実行
が可能になります。
NFTは今まさに大注目のトピックスで、市場は急拡大中です。
またスマートコントラクトが実装されれば、契約管理などのサービスでの利用が可能になります。これも事務処理の簡便化のニーズが高く、拡大が見込まれる市場です。
これから伸長する市場で、ライトコインの用途はさらに拡大しそうです。
半減期
ライトコインには半減期があります。
半減期とは?
マイニング(採掘)で獲得できる報酬が半減する時期のことです。
ライトコインの場合、マイニングという採掘作業でのみ新しいライトコインが発行されます。
コインの発行枚数の上限は4,800万枚と決まっている中でインフレ(通貨の価値希薄化)を防ぐために、マイニングに対して支払う報酬を都度減らす仕組みを導入しているのです。
一般的に半減期を迎える通貨はその前後に価格が上昇しやすいといわれています。
過去のライトコインの半減期ではこの説を実証するように、半減期の1〜2ヶ月ほど前に価格が急上昇を見せました。
そしてこれまでライトコインの半減期は 4年に1度 訪れています。
この周期が継続するならば、3度目となる次回は「2023年の夏頃(8月?)」になると予想できます。
- 半減期 1回目:2015年8月 …1〜2ヶ月ほど前に急上昇
- 半減期 2回目:2019年8月 …1〜2ヶ月ほど前に急上昇
- 半減期 3回目:20??年?月 … ?????
もし次回の半減期の際も過去2回のときと同様の値動きになるのであれば、このタイミングで一時的な値上がりが期待できるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事ではライトコイン(LCT)の特徴や将来性を解説してきました。
ここで一度、整理しましょう。
ライトコインの特徴は以下3つです。
- 発行枚数の上限が高い(ビットコインの4倍)
- 処理が早い(ビットコインの4倍)
- ライトニングネットワーク導入の可能性
ライトコインがビットコインの弱点を克服して、ビットコインより優れた面があることが理解できたと思います。
そしてライトコインの今後の価格上昇を生み出す要素として、以下3つを紹介しました。
- 決済サービスの普及
- 決済サービス以外での活用拡大
- 半減期
ライトコインは今後大きな価格上昇が期待できること理解できたはずです。
なお、ここまでの内容を簡潔に1分10秒程度でわかりやすくまとめた動画は以下です。
この記事を読んだ後の復習にどうぞ。(引用元:Coincheck公式ホームページ)
さて、ここまでライトコインの特徴や将来性といったメリット部分は十分に伝わったと思いますので、最後にデメリットを含む投資の注意点にも触れましょう。
それは「決済通貨として大きなポジションを獲得できるか?」です。
ライトコインの強みは、少額決済での利便性の高さです。
一方でライトコインは、送金速度ではリップルなどに、システム開発ではイーサリアムなど他の暗号資産(仮想通貨)のサービスに劣っているのが事実です。
暗号資産(仮想通貨)は数千以上あると言われ、それぞれが強みや特色を持っています。
この群雄割拠の暗号資産(仮想通貨)市場の中で生き残っていくには、ライトコインがその強みを活かして独自のポジションを獲得していくことが必須条件となるでしょう。
決済通貨として普及することに失敗すれば、ライトコインの需要は高まらず価格は停滞・下落を余儀なくされるでしょう。
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以上のようなデメリットも理解した上で、投資するかどうかを検討すると良いでしょう。
この記事を読み終えて、
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