他にどんな力を身につければ良いのだろう?
こんな悩みを解決してくれる本を紹介します。
ちきりんさんの『マーケット感覚を身につけよう 「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法』です。
この本は、「論理思考」と対になる力として「マーケット感覚」を解説した本です。
本書では、個別の知識やスキルより一段上のレベルにある、本質的な価値を見抜く能力のことを「マーケット感覚」と命名しています。
価値の交換によってビジネスが成立することを考えれば、「マーケット感覚」はビジネスで成功するための必須条件だといえます。
この本を読めば、
- 「マーケット感覚」とは何なのか?
- 「マーケット感覚」を身につけるにはどうすればよいのか?
がしっかりわかります。
つまり、あなたが会社でも個人でもビジネスで成功するためにもっとも重要な能力を深く理解できるのです。
このあと本書の魅力(わたしの印象に残ったポイント)を紹介します。
ぜひ最後まで目を通し、本書を買うかどうかの判断材料にしてください。
ちきりんさんとは?
(画像引用元:ちきりんさんの公式Twitter)
著者の「ちきりん」さんは、
- 関西出身
- バブル期に証券会社に就職し、その後、米国への大学院留学を経て、外資系企業にて勤務
- 2011年から文筆活動に専念
という経歴をお持ちで、「ゆるく考え、心地よく暮らし、自由に生きる」がモットーの、超人気・社会派ブロガーです。
「CHIKIRINの日記」:
https://chikirin.hatenablog.com/
わたしが印象に残ったポイント
ここから、本書の魅力(わたしが印象に残ったポイント)を3つだけ紹介します。
マーケティングとマーケット感覚は違う
本書の序盤に「マーケティングとマーケット感覚は違う」という話が出てきます。
マーケティングとは、細かい知識やノウハウです。たとえば、マーケティング5P(Product,Pricing,Packaging,Promotion,Place)などです。
対してマーケット感覚とは、市場で何が価値があるかを見極める「嗅覚」のような、根源的な理解力です。
マーケット感覚とは、マーケティングよりもっと本質的で上位にあるものなのです。
本書を読むと、マーケット感覚を養うことなしに小手先のテクニックばかりお勉強してもダメだと気づかされます。
まず何より身につけるべきものは、マーケット感覚です。
マーケット感覚は、どんなビジネス(商売)をする人にも必要な、すべてのビジネスパーソンに必須のスキルです。
価値を認識する能力を磨こう
ではそのマーケット感覚とは何か?というと、本書では「価値を認識する能力」だといいます。
もう少し噛み砕くと「売れるものに気がつく能力」です。
夏の高校野球もユネスコの世界遺産も現在は一大ビジネスですが、そうなる以前から野球も遺産も存在していました。
この元々あったものの中に新たな価値を見出した人、つまり「これは売れる!」と気がついた人がいたことでビジネス化したのです。
このようにビジネスとは、モノをつくった人でなく、そのモノの潜在的な価値に気づけた人によって生み出されます。
「価値に気づく=価値を認識する」能力であるマーケット感覚は、新しいビジネスを生み出す出発点なのです。
日々の生活の中で、マーケット感覚を鍛えよう
本書の後半では、「マーケット感覚を鍛える5つの方法」が解説されています。
その5つとは、以下です。
- プライシング能力を身につける
- インセンティブシステムを理解する
- 市場に評価される方法を学ぶ
- 失敗と成功の関係を理解する
- 市場性の高い環境に身を置く
これら5つは、日々の生活の中で訓練して磨けるものばかりです。
1つ目の「プライシング能力」は、毎日の買い物の中で「この商品は自分にとって、いくらの価値があるのだろう?」と考えることで磨かれます。
2つ目の「インセンティブシステムの理解」とは、人間とは本能的な欲望に従って行動するものだと理解することです。
まずは自分自身の好き嫌いをハッキリして、欲望に素直な生活しましょう。すると、他人の欲望にも気づきやすくなります。
3つ目の「市場の評価」は、SNS発信や小規模ビジネスにトライすることで鍛えられます。
組織の中だけで仕事をしていると、「組織の評価」が優先されます。しかしビジネスで優先すべきは「市場の評価」、つまりお客様の反応です。
だからとりあえずお試しでよいからやってみて、その内容に価値があるかどうかの判断を市場に委ねるのです。これを繰り返すと、お客様がよろこぶポイントがわかってきます。
4つ目の「失敗と成功との関係」も同様です。まずやってみて、市場から学ぶのです。
何事も挑戦すると、最初はたいてい失敗します。でも、その失敗を通して得たフィードバックをもとに改善すれば、次回の成功確率が上がります。
結果的に失敗が多い人ほど、成功も多くなりやすいのです。
これが失敗と成功との関係です。成功を増やしたいなら、日々たくさん失敗すればよいのです。
さいごに5つ目の「市場性の高い環境」とは、お客様がお金を使う現場に近い場所や、組織の論理でなく市場原理が働きやすい場所を指します。
つまりこれは、上記1つ目~4つ目の内容が詰まった場所のことです。
日々、お客様や市場に直接向き合う環境に身を置くことで、価値を見極める「マーケット感覚」が磨かれやすくなるのです。
以上が、わたしがお伝えしたい本書の魅力(3点)です。
ここまでの内容に興味を持ち、「もっと詳しく学びたい!」という方は、ぜひ本書を購入して読んでみてください。
以下から購入できます。
今回は以上です。
”そんじゃーね!”
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